路面電車で巡る都市公園の自然観察

豊橋公園、岩田運動公園、桜ヶ丘公園、神明公園を訪ね、それぞれの公園の自然と歴史を参加者の皆さんと学びました。当日は路面電車一日フリー乗車券を有効にいかしながら、初夏の公園を探索しました。
町の名作とはなんでしょうか?
豊橋市が自慢できる「名作」は路面電車でしょう。しかもその沿線には多くの都市公園があります。わたくしたちは「身近な自然」と誰でもふれあうことのできる都市公園を半日かけて、路面電車で巡りました。当日、乗り合わせた路面電車は昔、名古屋市内を走っていた「モ3702」です。
1996年、永年の功績を称えて、鉄道友の会から「エバーグリーン賞」が贈られ、レトロ電車と呼ばれています。
この日は「路面電車の日」でもあり、車内では「路面電車の歴史展」が開かれ、伊奈先生のスケッチが展示されていました。
岩田運動公園は、水田開発のために造られた、広大な水神池を埋め立てたものです。
区画整理に伴い、池の一部を公園施設として残し、市民球場などの運動公園となっています。
かっては、豊橋市の東部丘陵である「弓張山麓」の池⇒多米の水田⇒水神池⇒岩田・三ノ輪の水田⇒向山の大池⇒船原の水田といった「水のネットワーク」が形成されていた時代もありました。
この後、路面電車で「前畑」まで移動。次に訪れた「桜ヶ丘公園」では樹齢百年ちかくの老松に宿る「マツグミ」の様子やバリアーフリーを考慮した公園の様子を知ることも出来ました。ただ、改装前の公園には松がもっとたくさん生えていて池も近くにあり、昆虫たちのよい住処があつたのですが。
路面電車の「札木」で下車すると、近くに「神明公園」があります。
この公園は戦災復興事業で生まれ、その後、市民参加のワークショップで生まれ変わりました。戦前、軍需工場にあった樹木を戦災復興の公園事業で移植しました。今はこの「緑」が残され、貴重な都心のオアシスとなっています。
ここでは、都心の公園の機能について、理解できたと思います「
第2班の最後の観察場所は「豊橋公園」です。豊橋公園は1505年、牧野古白が今橋城を築いた時に始まります。
近代に入り、鎮守の森として、その自然が引き継がれました。太平洋戦争後、豊橋公園として整備され、現在の姿になっています。
豊橋公園の自然を満喫後、市役所13階のレストランで参加者全員、コーヒータイムとなり、豊橋創造大学短期大学部教授の寺本和子会員から豊橋公園の歴史と成り立ちを学びました。
最後に、この自然観察会の担当責任者、中西正、柴田諭子さんのコメントを「会報しぜんかんさつ」から引用しておきます。

今回の自然観察会を実施するに当たって、心配が二つありました。一つは天候、二つ目は参加者の数です。今回は初めて参加費を必要とするもので、高いハードルになる可能性がありました。しかし、多くのメディアが機能して、38名という大勢の方に集まっていただきました。
それも観察会は初めてという方も多く、新しい層の開拓にもなったのではないかと思っています。
これだけでも目的達成です。(以下略)

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